英国の教育制度②公立学校
英国では 学校を選ぶにあたって、学費無料の公立校へ行くか、お金のかかる私立校(日本と違い 政府の援助が全くないため非常に高い)へ行くかの大きくふたつの選択肢がある。
2006年投稿記事
そして その私立も 主に寄宿設備のある学校(Boarding Schoolボーディング・スクール)と 寄宿設備のない通学校(Day Schoolディ・スクール)に分かれる。また 中には 全く学校に通わせず 家で教育を行うHome Education(ホーム・エデュケーション)も認められており 英国の児童の0.5%にあたる50000人の児童が 家庭で教育を受けている。
学校の1年(アカデミック・イヤー)は9月から始まり、秋ターム(通常9月から12月半ばまで)、春ターム (通常1月から3月半ば又は下旬まで)、夏ターム(4月初旬又は中旬から7月半ばまで)の3ターム制で、各タームの間に1~2週間の休み(ハーフ・ターム・ホリデー)がある。
英国の公立校
英国の公立学校はステート・スクールState School と呼ばれ、義務教育の始まる5歳から通うプライマリー・スクールPrimary School(日本で言う公立小学校)、そして11歳で小学校を卒業した後に進学するセカンダリー・スクールSecondary School(中等学校)から成り立っており、 セカンダリー・スクールの主流はコンプリヘンシブ・スクールComprehensive Schoolで これは、昔 グラマー・スクールGrammer School/テクニカル・スクールTechnical Scool/セカンダリー・モダン・スクールSecondary Modern Schoolと3つにわかれていた公立校をすべて統合した「総合中等学校」のこと。
基本的に資金面では政府が管理面では地方自治体(カウンシル)が担当していて 授業料は無料で、教科書は基本的には支給(あとで返却しなければならない)される。
学校の教育方針の決定は国のカリキュラムの他に、校長に大きな権限が与えられているため、一口に「公立学校」といってもその特色は学校によってかなりの違いがあり、学校長の移動により 家を引っ越してまでその学校長に附いて行く家庭も珍しくなく 伝統ある私立学校に負けない質の良い教育と進学率を誇る公立学校もかなりある。
Nursery Education 幼児教育(就学前の幼児)
英国では 幼児教育の充実化を図るため 3歳から5歳までの就学前の子供たちに教育を受けさせるよう政府が教育費を援助してる。
その年によって 政府からバウチャー(voucher )で支給されたり 学校側が請求書から差し引いたり色々。
(もしその援助額が学費より安い場合は その差額を払うことになる)
Primary School (初等教育)
日本の小学校に当たる。統一の入学式という ものはなく学期毎に生徒を受け入れていて、児童が5歳の誕生日を迎えたらその次の学期の始めから入学することが可能。
(実際のところ 義務教育ではないが 4歳(レセプションとよばれ 公立の学校では授業料が無料)から入学することがほとんどで その場合も4歳の誕生日を迎えた次の学期から始まる)
ナショナル・カリキュラムは「Key Stage」と呼ばれる段階 に分かれていて、5歳から10歳までの間にKey Stage1と2を修了する。
Infant・Key Stage 1
- Reception: 4歳~5歳
- Year 1: 5歳~6歳
- Year 2: 6歳~7歳
Junior・Key St age 2
- Year 3: 7歳~8歳
- Year 4: 8歳~9歳
- Year 5: 9歳~10歳
- Year 6: 10歳~11歳
Secondary School (中等教育)
11歳 (Year 7)から始まる Key Stage 3では、生徒は基本教科とされている英語、数学、フランス語・ドイツ語・スペイン語などの第2外国語などの他に地理、歴史、美術等を選択科目として取る。そして14歳(Year 10)からはGCSE(General Certificate of Secondary) に向けた2年間のカリキュラムに沿って学習(コースワーク)する。
(GCSEとは30の試験科目から8~10科目選択して受験する国家試験のことで 成績は、A*~Gのランクで評価され、大学進学を希望する場合は、最低5科目はA~Cのランクの取得が必要で 生徒の義務教育後の進路が決定する)
Key Stage 3
- Year 7:11歳~12歳
- Year 8:12歳~13歳
- Year 9:13歳~14歳
Key Stage 4
- Year 10:14歳~15歳
- Year 11:15歳~16歳・義務教育終わり
公立校を出た生徒は、就職するか、専門学校に進学するか、大学進学を目指して6th Formに進学するか、の3つのコースにわかれる。
6th Formは日本の高校にあたるが、教えていることはより高度で専門的である。GCSE試験の結果によって、この6th Formに進学出来るかどうかが決定する。
大体、普通のコンプリヘンシブ・スクールでの進学率は5割以下だそうで、たいていの生徒は義務教育を終えると、16歳で社会に出ていく。
6th Form
6th Formでは大学進学のために必要なGCSE-Aレベル (General Certificate of Education, Advanced Level) という国家試験のための勉強を通常2年間行なう。
AレベルはA~Fの六段階で評価され、この試験の結果と書類審査・面接が大学への入学選考の際に重要な審査基準となるわけで 生徒は 大学で専攻する、あるいは自分の得意科目学科に関連した2~3科目のコースを選ぶ。
16歳から専門的な勉強に入り、自分の学力、目的に合わせて(科目を選択し)資格試験を受け、進路を決定していくのである。
ちなみに、GCSE-Aレベルは、6thFormの生徒だけが受けるものではなく 年令・資格関係無しに誰もが受けられる試験である。
大学への入学が許可されると ギャップイヤーをとらない場合は そのまま大学へ進む。
ギャップイヤーとは 大学生の中途退学の多さを改善しようと、1990年代からイギリスで広がった制度のことで 大学に受かった学生に、ボランティア活動や海外留学などの社会的な見聞を広めるため、入学次期を1年間先送りすることができきる制度ですが、大学など教育機関に籍を置く学生達が 学部の途中、大学院進学の前などのように別の時期にとってもよい。
英国の大学教育は「Higher education」と呼ばれ、通常A・Levelより上の教育課程を示し 入学は、A・Levelの結果に左右されることが大きい。Higher ducationの学位(Degree)コースを持つ教育機関はUniversity(大学)や University collageなどが主だが、他にもFurther education collageなど独自に学位コースを設けていることもある。この場合他の大学と提携してその大学のプログラムを提供することが多く、学位はその大学から授与される。またイギリスの大学は、唯一の私立大学であるUniversity of Buckinghamを除けば全て公立で大学の学士課程は通常3年間。
英国の教育制度②公立学校
(2006年投稿記事)
英国では 学校を選ぶにあたって、学費無料の公立校へ行くか、お金のかかる私立校(日本と違い 政府の援助が全くないため非常に高い)へ行くかの大きくふたつの選択肢がある。
そして その私立も 主に寄宿設備のある学校(Boarding Schoolボーディング・スクール)と 寄宿設備のない通学校(Day Schoolディ・スクール)に分かれる。また 中には 全く学校に通わせず 家で教育を行うHome Education(ホーム・エデュケーション)も認められており 英国の児童の0.5%にあたる50000人の児童が 家庭で教育を受けている。
学校の1年(アカデミック・イヤー)は9月から始まり、秋ターム(通常9月から12月半ばまで)、春ターム (通常1月から3月半ば又は下旬まで)、夏ターム(4月初旬又は中旬から7月半ばまで)の3ターム制で、各タームの間に1~2週間の休み(ハーフ・ターム・ホリデー)がある。
英国の公立校
英国の公立学校はステート・スクールState School と呼ばれ、義務教育の始まる5歳から通うプライマリー・スクールPrimary School(日本で言う公立小学校)、そして11歳で小学校を卒業した後に進学するセカンダリー・スクールSecondary School(中等学校)から成り立っており、 セカンダリー・スクールの主流はコンプリヘンシブ・スクールComprehensive Schoolで これは、昔 グラマー・スクールGrammer School/テクニカル・スクールTechnical Scool/セカンダリー・モダン・スクールSecondary Modern Schoolと3つにわかれていた公立校をすべて統合した「総合中等学校」のこと。
基本的に資金面では政府が管理面では地方自治体(カウンシル)が担当していて 授業料は無料で、教科書は基本的には支給(あとで返却しなければならない)される。
学校の教育方針の決定は国のカリキュラムの他に、校長に大きな権限が与えられているため、一口に「公立学校」といってもその特色は学校によってかなりの違いがあり、学校長の移動により 家を引っ越してまでその学校長に附いて行く家庭も珍しくなく 伝統ある私立学校に負けない質の良い教育と進学率を誇る公立学校もかなりある。
Nursery Education 幼児教育(就学前の幼児)
英国では 幼児教育の充実化を図るため 3歳から5歳までの就学前の子供たちに教育を受けさせるよう政府が教育費を援助してる。
その年によって 政府からバウチャー(voucher )で支給されたり 学校側が請求書から差し引いたり色々。
(もしその援助額が学費より安い場合は その差額を払うことになる)
Primary School (初等教育)
日本の小学校に当たる。統一の入学式という ものはなく学期毎に生徒を受け入れていて、児童が5歳の誕生日を迎えたらその次の学期の始めから入学することが可能。
(実際のところ 義務教育ではないが 4歳(レセプションとよばれ 公立の学校では授業料が無料)から入学することがほとんどで その場合も4歳の誕生日を迎えた次の学期から始まる)
ナショナル・カリキュラムは「Key Stage」と呼ばれる段階 に分かれていて、5歳から10歳までの間にKey Stage1と2を修了する。
Infant・Key Stage 1
- Reception: 4歳~5歳
- Year 1: 5歳~6歳
- Year 2: 6歳~7歳
Junior・Key St age 2
- Year 3: 7歳~8歳
- Year 4: 8歳~9歳
- Year 5: 9歳~10歳
- Year 6: 10歳~11歳
Secondary School (中等教育)
11歳 (Year 7)から始まる Key Stage 3では、生徒は基本教科とされている英語、数学、フランス語・ドイツ語・スペイン語などの第2外国語などの他に地理、歴史、美術等を選択科目として取る。そして14歳(Year 10)からはGCSE(General Certificate of Secondary) に向けた2年間のカリキュラムに沿って学習(コースワーク)する。
(GCSEとは30の試験科目から8~10科目選択して受験する国家試験のことで 成績は、A*~Gのランクで評価され、大学進学を希望する場合は、最低5科目はA~Cのランクの取得が必要で 生徒の義務教育後の進路が決定する)
Key Stage 3
- Year 7:11歳~12歳
- Year 8:12歳~13歳
- Year 9:13歳~14歳
Key Stage 4
- Year 10:14歳~15歳
- Year 11:15歳~16歳・義務教育終わり
公立校を出た生徒は、就職するか、専門学校に進学するか、大学進学を目指して6th Formに進学するか、の3つのコースにわかれる。
6th Formは日本の高校にあたるが、教えていることはより高度で専門的である。GCSE試験の結果によって、この6th Formに進学出来るかどうかが決定する。
大体、普通のコンプリヘンシブ・スクールでの進学率は5割以下だそうで、たいていの生徒は義務教育を終えると、16歳で社会に出ていく。
6th Form
6th Formでは大学進学のために必要なGCSE-Aレベル (General Certificate of Education, Advanced Level) という国家試験のための勉強を通常2年間行なう。
AレベルはA~Fの六段階で評価され、この試験の結果と書類審査・面接が大学への入学選考の際に重要な審査基準となるわけで 生徒は 大学で専攻する、あるいは自分の得意科目学科に関連した2~3科目のコースを選ぶ。
16歳から専門的な勉強に入り、自分の学力、目的に合わせて(科目を選択し)資格試験を受け、進路を決定していくのである。
ちなみに、GCSE-Aレベルは、6thFormの生徒だけが受けるものではなく 年令・資格関係無しに誰もが受けられる試験である。
大学への入学が許可されると ギャップイヤーをとらない場合は そのまま大学へ進む。
ギャップイヤーとは 大学生の中途退学の多さを改善しようと、1990年代からイギリスで広がった制度のことで 大学に受かった学生に、ボランティア活動や海外留学などの社会的な見聞を広めるため、入学次期を1年間先送りすることができきる制度ですが、大学など教育機関に籍を置く学生達が 学部の途中、大学院進学の前などのように別の時期にとってもよい。
英国の大学教育は「Higher education」と呼ばれ、通常A・Levelより上の教育課程を示し 入学は、A・Levelの結果に左右されることが大きい。Higher ducationの学位(Degree)コースを持つ教育機関はUniversity(大学)や University collageなどが主だが、他にもFurther education collageなど独自に学位コースを設けていることもある。この場合他の大学と提携してその大学のプログラムを提供することが多く、学位はその大学から授与される。またイギリスの大学は、唯一の私立大学であるUniversity of Buckinghamを除けば全て公立で大学の学士課程は通常3年間。