アンティーク/ レストアのご紹介 1.チェア
今回ご紹介するチェアは、とても程度が良く張替えをする予定はありませんでした。
しかし、ペアのうちの一脚に少々のがたつきがあったので、それを修理するために
思い切って2脚とも完全にレストアしなおしました。その様子をご覧ください。
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最初の状態です。がたつきのあるチェア1脚のみを補修する予定だったのですが、そのがたつきを直すためには木枠の補強が必要であることが分かりました。そうなると張り直しが必要なので、2脚ともレストアすることにしました。 |
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木枠のジョイントだけの問題でしたので、張ってある生地を順番に、丁寧に外していきました。 |
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クランプを使い、木枠の補強をします。 |
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それでも、まだ少々のがたつきがあったため、完全にレストアすることにしました。めくっていくと、今まで一度も張り替えをした形跡がありません。1860年代の椅子ですから、なんと150年間大事に使用されてきたということです。とても丁寧な作業がされていて、職人の質の高さが分かります。 |
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完全に座面をはずした後、木枠をばらばらにし、新たに組みなおして補強もします。ここでもアンティーク家具の良さ木材の材質からも分かります。Seasoning(シーズニング)といって長年の間、乾燥させてから加工していたため(特に昔のものはその期間が長い)、質が高く、またWebbing(ウェビング)といって土台を作る際、にもかなりの力がかかるのに耐えられるほどの堅い木材を選ばなければupholsteryはできないのです。 |
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次に「英国伝統のイス張替え技法(Upholstery)2」でご紹介した順序で作業を進めます。 |
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Hession(ヘッション)でかぶせたホースヘアを成形した後、Cotton Wadding(コットン・ワディング)を乗せることにより、より良い座り心地を作り出します。 |
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普通の張替えの場合には新しい生地で張り替えるのですが、オリジナルの生地は高級なベルベット地でしたので、クリーニングし直して再利用しました。 |
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すべてが大変手のかかる作業ですし、詰め物も2脚ともに同じように作り上げなければならなかったため、両方を同時進行で仕上げました。昔ながらの伝統的な英国式張替え法で作業しましたので、たとえ100年後であっても、同じ技法で張替えれば作られた当時の1860年代の姿を取り戻すことができます。 |
アンティーク/ レストアのご紹介 1.チェア
今回ご紹介するチェアは、とても程度が良く張替えをする予定はありませんでした。
しかし、ペアのうちの一脚に少々のがたつきがあったので、それを修理するために
思い切って2脚とも完全にレストアしなおしました。その様子をご覧ください。
最初の状態です。がたつきのあるチェア1脚のみを補修する予定だったのですが、そのがたつきを直すためには木枠の補強が必要であることが分かりました。そうなると張り直しが必要なので、2脚ともレストアすることにしました。
木枠のジョイントだけの問題でしたので、張ってある生地を順番に、丁寧に外していきました。
クランプを使い、木枠の補強をします。
それでも、まだ少々のがたつきがあったため、完全にレストアすることにしました。めくっていくと、今まで一度も張り替えをした形跡がありません。1860年代の椅子ですから、なんと150年間大事に使用されてきたということです。とても丁寧な作業がされていて、職人の質の高さが分かります。
完全に座面をはずした後、木枠をばらばらにし、新たに組みなおして補強もします。ここでもアンティーク家具の良さ木材の材質からも分かります。Seasoning(シーズニング)といって長年の間、乾燥させてから加工していたため(特に昔のものはその期間が長い)、質が高く、またWebbing(ウェビング)といって土台を作る際、にもかなりの力がかかるのに耐えられるほどの堅い木材を選ばなければupholsteryはできないのです。
次に「英国伝統のイス張替え技法(Upholstery)2」でご紹介した順序で作業を進めます
Hession(ヘッション)でかぶせたホースヘアを成形した後、Cotton Wadding(コットン・ワディング)を乗せることにより、より良い座り心地を作り出します。
普通の張替えの場合には新しい生地で張り替えるのですが、オリジナルの生地は高級なベルベット地でしたので、クリーニングし直して再利用しました。
すべてが大変手のかかる作業ですし、詰め物も2脚ともに同じように作り上げなければならなかったため、両方を同時進行で仕上げました。昔ながらの伝統的な英国式張替え法で作業しましたので、たとえ100年後であっても、同じ技法で張替えれば作られた当時の1860年代の姿を取り戻すことができます。