12月26日は、英国では「ボクシング・デー(Boxing Day)」という祝日(バンク・ホリデー)です。
ボクシングと言っても、スポーツのボクシングとはまったく関係ありません。その由来ですが、どの教会でも、クリスマスの当日には信者が貧しい人たちのために贈り物をするための箱が置かれ、その箱を開ける日がクリスマスの翌日である12月26日であったことと言われています。
また、18世紀後半には、領主の主人(ジェントリー)が、その借地人や使用人に
クリスマスの残り物の食べ物や、時にはプレゼントを12月26日にBox(箱)に
入れて配ったことにも由来しているようです。
その後、貧しい労働者は、クリスマス当日も仕事をしなければならなかったため、
その翌日に家族と過ごせるように、この日が休日と定められました。
日曜日や上記の祝日は、キリスト教の安息日なので、その日に働くことは宗教上
良くないとされていました。そして、以前は、それらの日に労働することは法律で
禁止されており、どうしても店を開ける場合は、高い税金と、高い日給を払わなければ
なりませんでした。このため、ほとんどの商店や銀行などは閉まっていたのですが、
それも緩和され、日曜日は午前10時から午後4時まで(あるいは6時間)ならば
営業できるようになりました。
しかし、それでもクリスマスは特別で、ロンドンのにぎやかな場所でも、
まるでゴーストタウンのようにひっそりとしています。
クリスマスが終わる12月27日には、ほとんどの店で「ウィンター・セール」が
一斉に始まるのが恒例です。しかし、ボクシング・デーに店を開ける商店も増えてきており、
伝統が破れつつあります。
英国の祝日(バンク・ホリデー)
新年(1月1日)
Easter Monday Bank Holiday (イースター・マンデー)
Early May Bank Holiday(メイ・バンク・ホリデー5月の第一日曜日)
Spring Bank Holiday(スプリング・バンク・ホリデー 5月の最終月曜日)
Summer Bank Holiday(サマー・バンク・ホリデー8月の最終月曜日)
クリスマス(12月25日)
ボクシングデー(12月26日)
(2007/12/26の記事を編集)